性犯罪・性的表現・ジェンダーに関しての様々の問題について

元ライターでもあった国内外ロビイストからの視点

性犯罪を起こしたことのある元受刑者が、更生した後で性犯罪撲滅活動に取り組む事は許されないことでしょうか?

ここ最近SNS上で見かけた出来事で気になったことがありましたので、今回はこの話について言及していきたいと思います。

その出来事とは、性犯罪撲滅のための活動を行っている男性の一人が、かつて強姦罪を起こして有罪を受けた後、刑期を終え出所した人物と同一人物だとする内容が、とあるアカウントで書かれておりました。

私としては、その方が本当に同一人物であるかと言えば、まだ断定しかねることでありますが、仮に同一人物だったとしてもそうでなかったとしてもそれを理由にそのアカウントに対して性犯罪撲滅のための活動を阻害することや仮に受刑後の出所後の「彼」を毀損することに安易には賛同できません。

本来であれば、いかなる理由でも「性犯罪を起こした人物」というのは永久に許されるべきではない、そういった考えは理解できます。そのような理屈では、私の考え方としても性犯罪を起こした人物は永久に社会に出ないようにすべきであり、そのためには無期懲役終身刑、または死刑も取り入れるべきことだということは間違いありません。そういった意味では、本来、元々話題になった元受刑者に対していえば、日本がもっと早く性犯罪厳罰化に取り組み、その中で、それらの極刑も辞さない対応にすべきだったとも言えます。

しかし、現実は性犯罪に関する最高刑は決してそれらを日本では取り入れられていないという現状であり、たとえ何十年の懲役を受けたとしても必ず出所の日は来てしまうのです。

話題になった人物はとある雑誌でのインタビューでも更生し、性犯罪を撲滅する活動をしたいとの言及をされていたと聞きます。

前提として性犯罪を犯した人物が更生して実際に性犯罪を撲滅する活動に一役立てたとしてもその方が犯した人物の罪を消すことはできません。勿論のこと、かつての私はそういった協力を申し入れがあったとしても反対してきたこともあります。

しかし、10年以上、性犯罪撲滅活動を行っていく中、性犯罪を犯した人物がどのように罪を犯すきっかけを作ってきたかというのは重要であり、そういった人物から直接知り得ることは将来の活動にも重要だということがわかり、こういった協力は安易に拒否すべきではないとも考えるようにもなりました。

ただ、性犯罪の元受刑者が必ずしも誰でも自ら協力的であるとも限りません。再犯を実行した者もいれば、再犯をしなくても、性犯罪撲滅活動をする団体に対して警戒をされるということも少なくもありません。

さらには、性犯罪撲滅活動団体にあえて潜入し、性犯罪を犯したり、またはその暖帯の名誉を内部から毀損させようという悪意ある者もいることにより、そういった要因から性犯罪撲滅活動の団体があたかも性犯罪者の巣窟と中傷されることがありました。

今回の件の例の元受刑者のことに関することでも性犯罪撲滅活動に勤めるフェミニストの皆さまの名誉がさらに毀損される事態が起きていてしまっています。

ただ最初に述べたように性犯罪撲滅のための活動を行っている男性の一人が元受刑者だとするツイートをあたかも真実のように拡散されることは疑問視されることですし、何より、たとえ同一人物であっても事件を起こした者が更生した場合にその犯罪を撲滅することに協力することに、もっと理解を広めるべきではないかと考えました。勿論、協力にあたっては元受刑者にはある程度制限を設けることは当然だとも思っております。